静岡市の大学の体育館で一泊するというキャンプが開かれました。想定したのは「冬の避難所」。参加した親子が学んだのは、そこでの生活に大切な「TKB」です。

静岡県立大学で2月10日に開かれた「親子避難所camp」。34家族、78人が参加しました。まずは、「TKB」の「K」=「キッチン」、夕食の準備です。牛乳パックでスプーンを作り、新聞紙を折って皿を作りました。

<参加者>
Q. 避難所で温かいものを食べたいですか
「食べたいですね」
<子ども>
「おいしい」

続いて「TKB」の「T」=「トイレ」です。新聞紙と段ボールで作ります。

<子ども>
「この上に袋を乗っけて、その中に新聞紙をたくさん入れて、そこにおしっこして、新聞紙と袋を取って捨てる」

避難所生活には、清潔なトイレが必要です。

<静岡県立大学短期大学部社会福祉学科 江原勝幸准教授>
「水を飲むのを我慢すると血栓ができて、それが詰まって最悪亡くなってしまう。こういったトイレを作ることが大切だと思います」

能登半島地震では、死者526人のうち災害関連死が298人と半数以上を占めました。避難所では、生活環境を整えることがとても大切です。最後に「TKB」の「B」=「ベッド」です。

翌朝、参加者に話を聞きました。

<参加者>
Q. 眠れましたか
「1時間くらいしか眠れなかった」

<参加者>
「いろいろなことを考えました。体育館の中の物音や床の寒さや、周りの寒さや、季節的なところ、環境的なところも考えさせられるきっかけになった。事前に準備しておくものは、しっかり準備しておこうかなと思います」

親子で体験した1泊2日の避難所キャンプ。いつか来るその時に向けて、備え続ける大切さを学びました。