プロ7年目・カープ小園海斗 選手。去年、チームで唯一全試合にスタメンで起用された24歳も日南キャンプでは特別扱いされること無く若手と同じくとにかく「量」をこなしています。
小園海斗 選手
「色んなことをやりたいです。ポジションも色んな所をやらせてもらっているし、面白いキャンプになっている。練習はきついけど」

日本を代表する内野手へと成長しつつも去年ぶつかった壁の1つが「守備」。
もともとのショートではなくコンバートされたサードの守備に、苦戦する日々が続きました。
小園海斗 選手
「目の前に分からないことがあったら頭が真っ白になる。それと一緒です。他のポジションとの連携や、咄嗟に起こるプレーは経験がなかったので難しかったです」
昨シーズンの経験から、オフに掲げたテーマは、「引き出しを増やすこと」。1月の自主トレでは、ヤクルトの内野手・川端慎吾 選手、山田哲人 選手と積極的に交流したことで、意識が変わってきました。

小園海斗 選手
「ショートだとミスをしてしまうと中々アウトが取れない。サードは打球が早くて打者とも近いので、打球を前に落とせばまだアウトが取れる。そういった部分も幅広くできるように意識してやっています」
日南キャンプでは、セカンドでの準備も進めている小園海斗 選手。
見守る三好匠コーチは、技術面だけでなく、メンタル面での成長も求めています。
三好匠 内野守備走塁コーチ
「ガっといけない、俺が取るっていうのができない子でもあるので、そこは球場を一人で守っている、全部自分が取るという気持ちでやらせています。気持ちの浮き沈みもあるので、小園はチームの顔にもなってきているので、あまり出さずに、走攻守全てで引っ張っていくという自覚が芽生えれば、そういった気持ち的な成長も必要だと思っています。」

小園選手がキャンプで取り組むもう一つのテーマは「バッティングの進化」。「得点力不足」に悩む新井カープで個々の打力向上が求められる2025年。去年、最も多く4番に座った小園も、勿論その一人です。
小園海斗 選手
「もう少し長打を打てればいいかな、ホームランももう少し増やしたいです」
昨シーズン588打席に立って、ホームランはわずか2本。「長打力」という課題を克服するべく、小園が取り組むのはスイング軌道の調整です。
2月9日、10日と行われた紅白戦では、まだ快音は響かず、「状態はまだまだ」だと開幕へ向け調整を進めます。しかし、背番号5が目指しているのはホームランバッターではありません。長打を増やした先にあるのは、「チームを勝たせるバッティング」です。

小園海斗 選手
「状況に応じたバッティングも大事なので、そのなかで(スタンドまで)行ってくれたという打球が増えれば良いかな。上手くいかなかったら違うことをすればいい。その引き出しはあるので。今は色んな事を試せる時期なので、1打席1打席フォームや意識が変わってもいい。色んなピッチャーがいるので、そこも頭に入れて、シーズンも戦っていきたいです。」