そして観光地の高価格問題に対しても、新たな取り組みが行われていました。

倶知安観光協会 鈴木紀彦事務局長
「去年12月から『KutchanID+』(くっちゃん・アイディープラス)という企画を始めています。加盟店のお店で、住民の価格で食べたり、アクティビティを楽しむことができるという仕組みを始めている」

地元民なら無料で登録できる『KutchanID+』を活用すれば、町内の様々な店で割引が受けられるそうです。

 例えば、1万円ほどのスキーリフト券がほぼ半額になったり、温泉入浴料が3割引きになったり、駐車場を優先的に使えるサービスなどもあります。

倶知安観光協会 鈴木紀彦事務局長
「住民理解の促進は非常に重要なこと。持続的な観光振興を行っていくことが目標」

観光客だけでなく、地元住民も楽しめるマチ。それがニセコの目指す未来なのです。

倶知安観光協会 鈴木紀彦事務局長
「今後どの地域も同じ課題に直面していくと思うので、先駆的な存在になれればと思っている」


■調査結果
ニセコは今、物価高騰など様々な問題の解決に取り組んでいました。

ニセコでキッチンカーを営業をしている方によると、高級なホテルはオーストラリアや中国などの外国人が多く、安いホテルには日本人が多い傾向が見られたと話していたそうです。

実は今、ニセコで特に問題になっているのが「雇用問題」。

冬のシーズンのニセコでは、ホテルの清掃員で時給2,000円を超えているので、地元の飲食店や福祉サービスに人が集まらず閉鎖し、高齢者が引っ越してしまったりしているんです。

福祉の人材確保はますます重要な課題なので、今後、こちらへの対策も期待されます。