低収入→高収入に誘導 そのために参加費用を支払い…

南波キャスター:
タスクを一定程度やっていくと「高額な報酬を得られる」として、さらに秘匿性の高いアプリなどに誘導されます。
高収入が得られる副業を始めようとすると、「作業をするために数千円~数万円を支払う必要がある」などと説明されるそうです。
参加費用を支払い作業を行っても、「“作業ミス”などがあり損失が生じた」などと言われ、追加送金を要求されます。「追加送金すれば報酬を支払う」と説明されるそうです。しかし、追加送金をしても報酬が支払われず、高収入を得るために払った費用の返金もないということです。
SNSでのやり取りです。(一部抜粋)

「申し訳ありませんが、あなたは要求通りに購入していないので、損失をもたらしました」
「損失額は業者に請求します。要求に応じて金銭を再度振り込み、今回の操作エラーを完了する必要があります」
またグループに誘導されるパターンもあり、自分が失敗した際はグループの他のメンバーから「何やってるんだ」というメッセージも来て、よりプレッシャーをかけてくるような手口もあるそうです。
スクショ送信の報酬被害の実際の例です。

▼山形・米沢市の10代女性(2024年3月)
知らないLINEアカウントから「YouTube動画のスクショを送信し報酬」という連絡
→高額報酬の副業に誘導され、合計約60万円振り込み
▼長崎・佐世保市の30代男性(2024年10月)
TikTokの広告から始まり、YouTube動画のスクショを送信し少額の報酬を得る
→高額報酬の副業に誘導され、合計約403万円振り込み
消費者庁への相談件数は2024年の1年間で1615件、被害総額は10億円を超えるとみられています。
日比麻音子キャスター:
スマートフォンというのは自分だけのとてもクローズな環境ですが、「ちょっと変だな」「ちょっとトラブルになったな」となっても、誰にも相談ができないので、トラブルも大きくなっていくということもあるのかなと思います。
パナソニック社外取締役 ハロルド・ジョージ・メイさん:
スマホ副業は少し身近になってきましたよね。“スキマ時間”を使って数時間アルバイトをするというようなことは普通にありますが、単純作業でこんなに高額報酬がもらえるというような美味しい話には裏があると思わないといけないですよね。
契約書がない、前払いしないといけない、匿名性が高いアプリに誘導される。もうこれだけで危険を察知しないといけないのではないかと思います。