中国「同化政策」に広がる抗議

モンゴル族
「私たちは自分の子どもの将来がどうなるか、わからなくてとても不安です。私たちの気持ちを訴えましょう」
モンゴル族の親たちが、学校の前に集まり抗議の声を上げた。きっかけは2020年、中国政府が「国語」や「歴史」といった一部のモンゴル語の教科書を中国語に切り替えるなど、モンゴル語による授業を大幅に減らす方針を打ち出したことだ。
ここ数年、中国政府は少数民族に対し、中国語教育を強化するなど漢族への同化政策を進めている。

「モンゴルの言葉が失われてしまう」
危機感を抱いた生徒や親による抗議活動は瞬く間に拡大した。授業をボイコットする動きも広がったが、中国政府は抗議活動の参加者を次々と拘束。徹底的に抑え込んだ。アメリカを拠点とする人権団体によると、約1万人が当局に拘束されたという。
国際的な非難にさらされた中国政府は、こう主張した。

中国外務省・華春瑩報道官
「モンゴル語の授業時間も、使用教材も、授業で使う言語も変わりません。中国語とモンゴル語を使うことに変わりはありません」

しかし、2023年には習近平国家主席自ら内モンゴル自治区を視察。中国語の使用を徹底するよう指示を出すなど、方針は強化されている。
抗議活動から5年。現地はどうなっているのだろうか?














