「生きている間にこういう法律がスタートするなんて」ドレスとスーツで婚姻届に署名

しかし、転機は予想外に早く訪れた。今年1月、同性婚を認める「結婚平等法」がタイで施行されたのだ。実は法案は去年6月に可決されていたが、瓜生さんは「実際のところ施行までには時間がかかるのだろう」と思っていたからだ。

施行された日、婚姻届け提出の会場となった商業施設に、ふたりはホワイトドレスとスーツで向かった。そしてそれぞれの名前を署名した。

瓜生安希さん「嬉しい、嬉しいです。正直、自分が生きている間にこういう法律がスタートするなんて、期待もしていなかった、思ってもいなかった」
「男性」「女性」が「個人」に

タイでは、「結婚平等法」の施行で、条文の「男性」「女性」が「個人」に変更されたほか、税金の控除や相続、養子縁組などの権利が認められるようになった。タイ人だけではなく、外国人も対象だ。
同性婚の合法化は東南アジアでは初めて。アジアでは、台湾・ネパールに次ぐ3例目だ。

RKBバンコク支局 ゲーワリン・タンワッチヤラパーニー記者
「バンコクの商業施設には婚姻届を出す同性カップルが訪れています。きょう1日で300組が提出するということです」

歴史的な日、多くのカップルが喜びをかみしめていた。

婚姻届が受理されたカップル
「幸せです。この日をずっと待っていました」
「愛に性別は関係ありません」