リストラ策を決められない
今回の経営統合では日産のリストラの実現が前提条件だったのですが、出てきた案には工場閉鎖などはなく、ホンダ側は“踏み込み不足”ととらえたのです。
ホンダ幹部
「いい加減にしてくれ。ホンダと日産で、意思決定のスピードが違っていた」
ホンダ側はスピード感の違いにしびれを切らしたのです。
捨てられない技術
日産の技術といえば…
日産自動車 カルロス・ゴーン社長〔当時〕(2016年)
「軽快な走りと燃費効率を実現する革新的な新技術『e-POWER』」

独自のハイブリッド技術「e-POWER」。しかし、「e-POWER」は街中を低速で走る分には低燃費を発揮しますが、高速道路では燃費が悪く、土地の広いアメリカには投入できていません。
ホンダ幹部
「いまのところ、うちのハイブリッドが日産のe-POWERに負けるとは思えない」
一方、ホンダのハイブリッド車は「e-POWER」と比べて高速走行時の燃費が良く、北米で販売が伸びています。「技術の日産」そのものが否定される事態になっていたのです。
きのう、ホンダの三部社長は…

ホンダ 三部敏宏 社長
「(Q.破談のシグナルではないのか)いま、一生懸命話し合っている最中ですので、また決まったらお伝えしたい」
日産は午後から取締役会を開いていて、子会社化について議論していると見られますが、ホンダとの協議は幕を閉じる方向です。