24日から始まった通常国会で、“少数与党”として厳しい国会運営を強いられている石破総理。自民党内からも“苦言”が出ている。「選択的夫婦別姓」など、注目が集まる論点で“与野党の思惑”は合致するのか。

最大の焦点は「予算案を通せるか」 石破総理に党内でも逆風か

「年度内に予算案を成立させられるのか」
少数与党が野党の理解を得られるのかが焦点となった今国会。ところが、自民党の派閥の裏金問題をめぐり、安倍派の元会計責任者の参考人招致が野党の賛成多数で決定。「全会一致」が原則とされてきた参考人招致が51年ぶりに多数決で決まると、予算委員会の日程がずれ込むことになった。序盤から波乱の展開を見せている。

さらに、苦しい国会運営を強いられる石破総理を悩ませるのが、党内のパワーバランスだ。自民党が派閥の裏金問題に対する「党の政治的けじめ」として、8億円を赤い羽根共同募金に寄付を行ったことについて、党内でも不満を持っている議員が多数いるといい、その筆頭に高市氏と萩生田氏がいる。

高市氏は「ほぼ誰も納得していない。党員に頂いた貴重な党費を、党活動ではなく寄付に使われ悔しい」と発言。一方、萩生田氏も「執行部がきちんと判断をしたんだとすれば、こういう考え方で寄付をしたってことは世の中に説明するべき」だと指摘。

萩生田氏は保守派の有力議員である高市氏と小林鷹之氏のいずれとも関係が良好で、その2人を結ぶ「保守の結節点」となれるかが注目される。