業界の常識くつがえす”お布施”の料金表示

福岡県篠栗町にある祖聖大寺の加藤副住職は「お葬式の出張サービス」を行っています。

自身で作ったホームページにはこれまでタブー視されてきたお布施の料金も明確に提示しました。

きっかけは身内のお葬式で150万円ほどのお布施を請求されたことでした。

祖聖大寺 加藤大周 副住職
「支払った時にやっぱすごく疑問があったんですよね。自分の中で高いなっていうのが。そこからやっぱり自分でお坊さんになった時にその金額を抑えて利用しやすい、接しやすい坊さんになりたいなみたいなことを思っていました」

調査ではお葬式の際、重要視することとして価格の明瞭さや見積書の提示が上位にランクインしています。

加藤さんはお布施の支払い方法としてクレジットカードやQRコードでの決済も受け付けています。

取り組みの背景にはあるのは寺離れです。

若い人の引越しや後継者不足などで地方ではお寺を支える檀家の数も減り、廃業する寺院が増えているといいます。

祖聖大寺 加藤大周 副住職
「坊さん側が自己満足ではなくて、本当に相手が求めているものを出して、それをやっていくことで、お葬式がまたやりたいって人が増えていくような形を作らなきゃいけないんじゃないかな。それもお坊さんの責任かなと思います」

2040年ごろまで死者数が増え続けると予測されている多死社会。あなたはどんなふうに見送られたいですか。