長引く低金利などによって、地方の金融機関の経営は厳しさを増しています。こうした中、岡山市に本店を置く中国銀行は、顧客や地域課題の解決に対する、より一層の貢献と収益力向上を目指して、きょう(3日)から「持株会社体制」に移行しました。

きょう発足した、「ちゅうぎんフィナンシャルグループ」です。これまで中国銀行が所有していた株式をフィナンシャルグループに移転し、持株会社を設立しました。


中国銀行をトップとした組織体制から、銀行や証券・コンサル会社などあわせて9つの会社を横並びに再編。グループ各社の自由度が従来よりも高まることで、関連会社同士の連携強化と収益力UPが期待されています。

(ちゅうぎんフィナンシャルグループ 加藤貞則 社長)
「従来の銀行を頂点とした中での活動では、おのずと制約がかかる。そういう形(持株会社体制へ移行)をとったほうが、地域・お客様の利便性、あるいはご要望に対して、お応えできる範囲が非常に増えてくのではないかと」

低金利の長期化で、融資による利益が伸び悩む金融業界です。グループ各社も、「ヒト・モノ・カネ」の視点から多角的に地域経済を支えたいと話します。



(ちゅうぎんヒューマンイノベーションズ 西宇 建雄 社長)
「人材紹介業務を中心に、『ヒト』に関する課題をワンストップで、当社で受けられることを目指して。事業を拡大して地域に『ヒト』で貢献したい」

(Cキューブ・コンサルティング 西原立 社長)
「林業とか海もあるという、この地域の特性。こういったものに内在するであろう『ポテンシャル』をいかに引き出していくか。それがわれわれ、Cキューブ・コンサルティングの、この地域での岡山の支え方なのかなと思っています」

人口減少が進む中、顧客のニーズに応えようと出発した「ちゅうぎんフィナンシャルグループ」です。今後も、企業や自治体などと連携し新たな事業への参入や拡大を狙います。