カステラやちゃんぽん、ハウステンボスなど、固定化された観光イメージが課題となっている長崎県。歴史・文化、自然、温泉、水産資源まで、世界に誇る数多くの魅力をどう発信していくか―。1月28日には全国から1,700人が集まる「全国商工会議所観光振興大会」が開幕し、長崎の魅力を伝える機会の一つとなることが期待されており、去年開業した「長崎スタジアムシティ」など変貌する街並みとともに、長崎の新たな観光の可能性が注目されています。

【豊﨑アナウンサー(以下:豊)】長崎の暮らし経済ウイークリーオピニオン今週も平家達史NBC論説委員(以下:平)とお伝えします。今回のテーマは「長崎県内観光のこれから」です。

【豊】長崎県といえば名所が数多く存在し、観光地として非常に人気がありますよね。
【平】はい。しかし、長崎県の観光が抱える問題点もいくつか存在します。年始に開かれた、長崎商工会議所の「新年祝賀交歓会」では、今年の観光の見通しのほか課題についても様々な声が聞かれました。

「素材はあるのに…」

長崎商工会議所 森拓二郎会頭:
「(ことしは)『長崎ピース文化祭』が開催され交流人口の増加も期待をされます。長崎市内では海外ブランドの高級ホテル開業が相次ぐと共に、コロナ禍後のクルーズ客船入港が増加傾向にあります。昨年10月には長崎―ソウル間の航空路線が再開されるなどインバウンド誘客の環境も整いつつあります」

三基 山口雅二社長:
「長崎は素材が沢山あるって県外の方からよく言われるんですよ。素材を生かしてないっていうのが一番の長崎の問題点かなと思ってるんですよね」

九州教具グループ 船橋修一代表:
「皆さん付加価値って目に見えるものだと思ってるんですけど、付加価値って実は見えなくて長崎ってまだまだ見えてないものがたくさんあると思ってます」

【豊】環境は整ってきているが、まだ十分に伝えられていないということでしょうか。
【平】そうですね。素材が活かしきれていない、まだ見えていない付加価値がある、との指摘がありました。その主な原因として名物や名所の「イメージが固定化されている」ということが考えられます。県外からやってきた人々に話を聞きました。