なぜ土地に高低差?吉原遊郭が一段高いワケ

石垣の護岸など、水路の痕跡が随所に残るかつての吉原。もともと沼地だった場所を造成するために高くしたため、土地に高低差ができたそう。おはぐろどぶから内部を見ると、遊郭だった土地がどの方角から見ても一段高くなっています。

そんな土地に遊郭が誕生したきっかけは 今から約400年前のこと。現在の東京・日本橋あたりに存在した「元吉原(もとよしわら)」まで遡ります。

当時、江戸の中心地にあり、風紀を乱すと懸念された元吉原は、「明暦(めいれき)の大火」により焼失。移転を余儀なくされます。

そこで目をつけたのが、当時は湿地帯で人も少なかった浅草。遊廓を造るため土地を造成し、周囲よりも高くなったこの街は、「新吉原(しんよしわら)」として江戸で最も賑やかな街へと生まれ変わりました。