シリーズでお伝えしているヒロシマの記録。被爆から80年が経つことし、原爆資料館で長年写真が展示されている少女の「その後」が明らかになりました。初めてメディアに口を開いた息子は、母への思いを語りました。

原爆資料館に展示されたきょうだいの写真。当時9歳の池本アイ子さんと7歳の徹さんです。

「おかあちゃんだ」。写真を見て、そうつぶやいたのは、アイ子さんの息子の山澤寛治さん(64)です。

幼いきょうだいの写真は放射線被害を訴える象徴的な1枚として、少なくとも30年前から原爆資料館に展示されています。山澤さんがリニューアル後の原爆資料館で母の写真を見たのは、これが初めてでした。

山澤寛治さん
「母親だからと教えてもらっているからあれですけど、そこまで実感がわかないというか。どうしても一人の少女という目で見てしまいますね」