地震や津波への意識を高め、地域の防災力を向上させようと、那覇市で専門家らによる講演会が開かれました。
25日午後、沖縄気象台などが開いた防災気象講演会には、地震のメカニズムに詳しい琉球大学の中村衛教授らが登壇し、集まった市民およそ80人を前に、地震リスクや地域の防災の課題などを紹介しました。
中村教授は、今後30年以内に沖縄で大地震が発生する確率について、【南西諸島北西沖でマグニチュード7.0~7.5程度の地震が60%程度】、【与那国島周辺で同程度の地震が90%程度以上】とした国の地震本部によるリスク評価を紹介し、沖縄には高い地震リスクがあると強調しました。

▼琉球大学・中村衛教授(地震学)
「沖縄はそれなりの地震のリスクを持った地域です。過去、100年に1回は大きな揺れが起きています。最近たまたま、どこの島でも大きい揺れがないだけです」
また沖縄気象台の地震専門の職員は、沖縄地方で去年1年間に震度1以上を観測した地震は57回だったものの、周辺の海域なども含めて観測された地震の総数は約1万3500回に及んだことに触れ、日本の他の地方と同程度の発生頻度であることを説明し、家具の固定や食料の備蓄など地震に対する日頃からの備えを呼びかけました。
