宮城県が主導する仙台医療圏の4病院再編構想について、県は東北労災病院の富谷市への移転に向けた協議を来年度に持ち越すことを決めました。

仙台医療圏の4病院の再編構想のうち、県は去年11月、東北労災病院と名取市の県立精神医療センターを富谷市に移転・併設する計画を撤回しました。現在は、東北労災病院のみを富谷市に移転する計画に変更し病院側と協議を続けています。

しかし、病院側の今年度の決算状況から今年度中の基本合意は難しいとして、協議を来年度に持ち越すことを決め21日、県議会保健福祉委員会で報告しました。県では、引き続き、早期の合意を目指すとしています。

一方、東北労災病院の周辺住民らでつくる市民団体は22日、県に対し移転計画を断念するよう求めて要請書を提出しました。

東北労災病院を守る会 島田福男代表幹事:
「もし単独での移転、協議を続けるのであれば、その前に地域住民や患者、医療関係者に根回しをするべきだと思う。十分な説明をして納得がいったうえで協議を継続するかどうか決めてほしい」

これに対し、県は「地域医療計画を進めるうえで富谷市への移転は重要」として理解を求めました。