座ったまま握手に、スマホいじる場面 南米外遊では手厳しい指摘も
石破総理は就任後、すでに複数回の外遊を終えている。最近では、マレーシアとインドネシアを訪れた。東南アジアは、「対中国」の外交を考える上でも非常に重要なエリアなわけだが、日本が長年にわたって経済援助をしていた縁もあり、歓迎ムードで石破総理を出迎えてくれた。マレーシアでは急遽、アンワル首相と同じ車に乗って移動するなど、いい関係値を築けたように見えるシーンもあった。

本格的な外交デビューとなった南米外遊では、石破総理の「マナー」を指摘する報道も目立った。座ったまま握手をしたシーンや、会議場でスマートフォンをいじっている映像が取りざたされた。

とはいえこの南米外遊だけで「石破総理は外交のセンスはない」と断じるのは早計だ。
官邸や外務省の関係者を取材をしていても、「石破総理は外交に向いていない」と言う人は少なくとも現段階ではいない。今回の東南アジア外遊で言うと、「エネルギー資源の連携」における石破総理の実績を高く評価する声もある。また、それぞれの国が独自に進めている政策への支援を打ち出したのも印象的だった。例えば、インドネシアの「給食制度」を後押しする援助については、石破総理からの提案で決まったという。相手の国に「寄り添う支援を」という“石破流”の姿勢が垣間見えた。