両親に抱かれることないまま…生後45日でこの世を去った赤ちゃん

遠因死として名前を刻まれた1人、廣畑帆乃香ちゃん。生後わずか45日で亡くなった赤ちゃんです。数年に及ぶ不妊治療の末、震災発生の6日前に生を受けたものの、心臓に病気を抱えていました。
地震で人工呼吸器が一時的に停止し、病状が悪化。両親に抱かれることのないままこの世を去りました。

廣畑帆乃香ちゃんの両親
「生前、保育器の中に手を入れて指を差し出すと、小さな手で優しく握り返してくれました。緊急車両に乗せてもらい、なきがらを抱いて自宅に帰りました。まだ温かかったのを憶えています。天国に召された我が子が、短い間ではあってもこの世に存在していた証、生きていた証が欲しいと思いました。銘板の掲示がひとつの区切りになった気がします」