石破総理 会談は「最終調整中」

高柳キャスター:
石破総理は1月13日に日米首脳会談について「政権発足後、最もふさわしい時期に最もふさわしい形で行う。早期の実現を目指し、最終調整を行っている」と話しました。

岩田政治部長によると、今後の日米関係で課題となるのは「関税」「防衛費増額」ということです。

TBS岩田夏弥政治部長:
トランプ氏は、各国関税の引き上げを突きつけるようなことをしているので、日本にも同じことを言ってくる可能性があります。

防衛費についても「アメリカが日本を守るために経費を出してるんだから、日本はもっと金を出せ」と言ってくると思います。

しかし石破総理は、アメリカ基地が日本にあることが、アメリカにとって物凄くメリットがあるということを丁寧に説明して、理解してもらいたいと話しているので、その辺りを石破総理がしっかり説明をして「これはアメリカにとっても得なんだ」ということをどれだけ理解してもらえるのかというところだと思います。

日比キャスター:
石破総理の経験が鍵になるのでしょうか?

TBS岩田夏弥政治部長:
石破総理は安全保障をずっと考えているので、そこを丁寧に説明をしたいと言っています。

日比キャスター:
いよいよトランプ政権が始まりますね。

東京大学准教授 斎藤幸平さん:
トランプ氏が、どういうことを考えて、何をやろうとしているのか、グリーンランドやカナダの件を見ても、どれぐらい本気なのか含め、わからない事があまりにも多いので、様子を見なければいけないと思います。

日本とアメリカの関係に関して言えば、中国との関係、ウクライナの問題、イランの情勢などの方がトランプ氏にとっては大事で、果たして日本がどれぐらい相手にしてもらえるのかが少し気になります。

TBS岩田夏弥政治部長:
アメリカ国内の問題もたくさんあるし、世界を見渡してもあちこちで紛争が起きたりしています。その中で日本がどういうふうに重視されるかといったら、トランプ氏の中では正直、優先順位はそんなに高くないと思います。

しかし、日米首脳会談を実現して、「日本ときちんと付き合っておけばアメリカにとって安心・得」「前ほど頻繁には接触はしないが、日本に任せておけば大丈夫」とトランプ氏に信頼をしてもらえるかが勝負になってくると思います。

高柳キャスター:
次期政権でトランプ氏の隣に立ちそうなのが実業家のイーロン・マスク氏。政府の支出を見直すために新設される「政府効率化省」のトップに任命される予定ということです。

日比キャスター:
イーロン・マスク氏は、どう動いてきますか?

TBS岩田夏弥政治部長:
異常なほどにトランプ氏を焚きつける、アクセルを踏ませるような役割をすると思います。どちらに向かっていくのかまだまだ見えませんが、これまで以上に動きはすごく早く大きくなる可能性はあります。

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<プロフィール>

岩田夏弥さん
TBS報道局 政治部長 元官邸キャップ
小渕総理以来、主に政治取材を担当

斎藤幸平さん
東京大学准教授 専門は経済思想 社会思想
著書『人新世の「資本論」』が50万部突破