ことしの参院選に立候補者した上野蛍氏に対し1000万円を要求したとして29日、日本維新の会から離党勧告を受けた吉田豊史衆院議員。一夜明けた30日も、党の決定を不服として、断固戦う姿勢を示しています。

富山維新の会代表の吉田豊史衆院議員は、朝から富山市の交差点に立って、日課としている「あいさつ運動」を行いました。

吉田豊史 衆議院議員:
「いつも私を応援してくださる方に対しての申し訳ないという気持ちとそれにあわせて今回行っていることについてはまったく悪意がない、身の潔白というところが私の今の状況だとお伝えする意味でも笑顔であいさつ運動を続けるということでアピールさせていただいている」

29日、日本維新の会が開いた会見。

日本維新の会 藤田文武幹事長:
「離党勧告という形でさせていただく」

吉田氏に対して除名の次に重い「離党勧告」処分を下しました。理由は、ことし7月の参院選において、比例候補だった上野蛍氏に現金1000万円を要求し、支払えない場合は公認を辞退するように言ったというもので、最終的に金銭の受け渡しはなかったということです。

日本維新の会は、上野氏と吉田氏それぞれに事実確認を行ったほか、上野氏から提出された録音データも確認した上で、「モラルとして悪質」と判断。離党勧告の処分を決めました。

29日夕方、会見を開いた吉田氏は、1000万円を持ってくるように上野氏に言ったことは事実だと認めましたが、選挙資金の用意を確認するためで自身が受け取るつもりはなかったと反論しました。党の決定を不服として来週、異議申し立てを行うとしています。

さらに30日朝、吉田氏は、上野蛍氏本人への訴訟も辞さない考えであることを明らかにしました。

吉田議員:
「私の悪意がないということの身の潔白、あくまでも確認だと受領する意図はないというところを明確にしていくために必要な、訴状ということがいいかはわかりませんが、状況の提供、情報提供、開示、それは党に対しても求めていかなきゃいけないですし、各人に対して、それが訴訟という形でしかでてこないものであれば訴訟も視野にいれなくてはいけないかなあと思っています」

一方の上野氏は、党への申し出のなかで選挙前に、吉田氏から『なんでも言ってみて。協力するところは協力するから』と言われたが、対応はしていただけなかったと主張していて、30日、チューリップテレビの取材に対し、「今回の件に関して、改めて公の場で、説明する機会を設ける考えです」とコメントしました。