夫婦となり、2人でがんに立ち向かう
決してばら色ではない、大誠さんにとってもいばらの結婚生活が待ち受ける重い決断だったが、判断は早く、決意に揺らぎはなかった。
一方の雅さんは「本当に私でいいのか」と迷いはあったものの、ひとつ年下の彼の熱意に押され、2人で病に勝とうと決意した。決断も早ければ行動も早かった。
2022年11月16日に入籍、翌月の12月28日には結婚式を挙げた。
すぐに結婚した理由は、がんと夫婦で闘うためでもあった。

結婚生活のスタートは、壮絶な闘病生活が始まることも意味していた。
生活習慣などから若年化している乳がんは、若い人ほど進行は速いと言われている。
当時26歳の雅さんの左脇に近い乳房には5.1センチの腫瘍があった。ステージ4のため、治療の選択肢は少なく、切除することも叶わず、抗がん剤での治療を余儀なくされることになった。