能登半島地震の際、富山湾で発生した海底地すべりの痕跡の撮影に富山大学などの研究チームが成功しました。巨大地震がもたらす「海底地すべり」による津波の解明に期待が高まります。
神通川河口の沖合4キロの地点で撮影した「海底地すべり」の映像です。

水深およそ350メートルの海底斜面では、落差数十メートルに及ぶほぼ垂直な崖が連続する様子が確認されました。
富山大学と金沢大学、京都大学の研究チームが去年10月から12月にかけて神通川河口沖と庄川・小矢部川河口沖の2か所で撮影したものです。

研究チームによりますと今回の調査で広い範囲で海底の様相が大きく変化したことが初めて確認されたということです。
富山大学 都市デザイン学部 立石 良准教授
「おそらく能登半島地震によって生じた海底地すべり。かなり新しい崩壊だということが、まずひとつ分かりました。もうひとつはですね実際に映像でとらえることでどういう物質がどのように崩壊しているのか明らかになりました。ほかの地域でもおそらく同様の現象が起きていただろうと。今後はそういったことも明らかにしていかなければならないと思っています」

今後、崩壊の規模や仕方でどのような津波を引き起こすのかなどについてもシミレーションを行い研究を進めていくということです。
