
吉田豊史衆議院議員への離党勧告は29日、日本維新の会の常任役員会で決定しました。党の調査によりますと、ことし7月の参院選で、維新の比例代表の候補だった上野蛍氏に対し、吉田氏が支援に際して現金1000万円を要求したということです。

この問題は情報提供を受けて今月初旬に発覚したもので、党の党紀委員会は上野氏と吉田氏それぞれから事情を聞いたほか、上野氏が持っていた2人の会話の録音データを確認したということです。

党紀委員会の答申を受けて29日午前の常任役員会で、離党勧告の処分が決まりました。吉田氏の要求に対して上野氏は1000万円を渡していませんが、党は上下関係を考慮するとハラスメント事案にもあたり「モラルとして悪質と判断した」ということです。

離党勧告を受けて10日以内に離党しなければ除名処分となりますが、7日以内に本人が異議申し立てをすることができます。吉田氏は、衆議院比例代表北陸信越ブロック選出で当選は2回目です。

吉田氏は29日夕方、記者会見し、「言ったことは事実だが、あくまでも選挙資金の準備があるのかどうかという確認だった」と反論しています。
今回の「離党勧告」を不服として異議申し立てをする方針だということです。