代わりに目立つのが、海藻を食べ尽くすウニです。南方系でトゲが長く商品価値が低いウニの一種「ガンガゼ」がいたるところで見られました。

九州大学 三納正美准教授「元にも戻せないので、どうやって地元の人たちも海を活用しながらいけばいいのか考えるために、調査しなければいけないと思っています」

◆商品価値が低い厄介者の「ウニ」

磯焼けは潜水漁が盛んな宗像市でも起きています。アワビやサザエが減少し、ウニが増えていました。このウニ、中を見せてもらうと……

潜水漁師「商売で獲るウニとしたら、ちょっと物足らないですね。ちょっと身が細いですね」

ウニを駆除するために、福岡県では今年度約2800万円の税金が投じられています。

◆エサの種類を変えた「ウニ」 味に違いは?

一方で、こうした駆除に頼らない取り組みも始まっています。


九大 栗田喜久准教授「補助金頼みになってしまうと持続的でない、補助金が終わってしまったら活動できないという現状がありますので。どうやって持続的に。ウニを取り除くと藻場は確実に回復するのは、いくつかの治験でわかっているので絶対にやった方がよい」


九州大学がこれまで培ってきたウニの養殖技術を活用する「宗像ウニプロジェクト」。出汁を取った後の廃棄される昆布、野菜の切れ端、タケノコの3種類のエサを分けて、それぞれ養殖しています。どのエサを与えたものかは伏せた状態で試食させてもらいました。