インフルエンザ 流行のピークはいつ? 専門家「B型は脱水に注意」

国立感染症研究所(1月7日作成)によりますと、現在のインフルエンザウイルスの割合はA型 約98%B型 約2%という状況で、流行時期はA型12~1月、B型は1~2月にかけて流行するということです。

国際医療福祉大学 松本哲哉主任教授によりますと、A型、 B型で共通する主な症状は▼熱(38度以上) ▼鼻水 ▼倦怠感 ▼筋肉痛 ▼せき ▼関節痛などがあるといいます。

さらに松本主任教授は「B型だけの特徴として嘔吐下痢などの症状がでるため脱水に注意が必要」ということです。

ホラン千秋キャスター:
年末年始は診療を行っているクリニックが少ないので、受診できるところには患者さんが集中するわけですが、それでもインフルエンザの患者さんは多かったのでしょうか。

いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:
私のクリニックでは年始から診療を行いましたが、年始は家族内感染が多かったですね。親戚で集まって感染してしまって、ぐっと(患者が)増えてきている感じはありました。

井上貴博キャスター:
コロナ禍が明けた2023~2024年ころは、「インフルエンザウイルスの免疫を持たない人が多かったので広がりやすかった」ということでしたが、今もその延長線上にあるのでしょうか。ないしはウイルスが変わってきているのでしょうか。

いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:
同じA型の中でも、2024年のパターンと少し中身が違い、2009年にパンデミックとなったインフルエンザの型「pdm09型」というものが先行して流行しています。そのため、2024年に感染しても十分免疫力が働かない人も若干いると思います。

加えて多くの方が長期間のコロナ禍で免疫力が落ちていますので、トータルで見ると今回の「インフルエンザA pdm09型」に強い免疫力を持っている人の比率はまだまだ低い。これが大きく影響していると思います。

元競泳日本代表 松田丈志さん:
私の家では12月中旬に、妻と娘、息子がインフルエンザA型に罹りました。私は感染しなかったのですが、家庭内感染はなかなか食い止めることができないので、「ワクチンは打った方がいいですよ」と小児科の先生に言われました。

井上キャスター:
子どもの場合、リスクとして怖いのがインフルエンザ脳症と聞きますが、これは基礎疾患がないから、タミフルを服用したから安心ということでもないのですか?

いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:
タミフルでインフルエンザ脳症が治るというエビデンスはなく、ワクチンのみが唯一きちんとしたエビデンスがあり、インフルエンザ脳症の予防策になります。

したがって、特に5歳以下のお子さんでまだワクチンを打っていない方で、打つつもりのある方は「もう遅くなっちゃったかな」と思わずに、今からでも打っていただくといいです。