県職員のプライベートな情報が拡散された兵庫県知事選挙。取材で見えてきた2馬力選挙の実態と情報漏えい疑惑をめぐる新証言とは。
兵庫県知事選“2馬力選挙”の実態

25日に開かれた兵庫県議会の百条委員会。斎藤元彦知事の再選後、最初で最後の証人尋問となった。
焦点のひとつが公益通報のあり方だが、もうひとつの重要な問題となったのが、選挙期間中に告発者である元県民局長のプライベートな情報が拡散されたことだ。

北上哲仁 県議
「一連の調査の中で、県が保持した個人情報が漏えいしたということがあります。このことについては、いまも拡散が続いているということであります。刑事告発されるべきだと思いますが、いかがですか」
兵庫県 斎藤元彦 知事
「文書の同一性を含めて弁護士など客観的に調査・確認をしてもらう必要がありますので、早急に第三者委員会の立ち上げに向けて準備をしているところです。そこでしっかりと調査をして適切に対応していきたいと考えています」
選挙期間中、プライベートな情報を特に拡散したのが立花孝志氏だ。

立花孝志 氏
「今回、自殺された方がいらっしゃって、元県民局長、美化されている部分があると思います。斎藤は悪い奴だと思い込まされているのです」
立花氏は兵庫県知事選に出馬するも自身の当選は目指さず、斎藤知事をサポートする選挙活動を展開した。
立花氏を長年にわたり取材し続けている、選挙ウォッチャーちだい氏は、兵庫県知事選で「2馬力選挙」とも言うべき現場を目撃したという。

選挙ウォッチャー ちだい氏
「基本的には斎藤元彦知事がやった演説の後に、その同じ場所で、立花孝志氏は演説をしていました。これはね、聴衆を共有しているんです。
だから斎藤元彦さんは、普通にそのやりたいこととか、実績とか、これからどうしていくっていうキラキラしたプラスのポジティブなことだけを言うんです。
その後に立花孝志がやってきて、同じ人たちに、スキャンダラスな話を言っていく。そういう意味では、2馬力選挙なんです」
2馬力選挙については12月3日、村上総務大臣が「公選法違反の恐れがある」と懸念を示した。

村上誠一郎 総務大臣
「一般論で申し上げますと、選挙運動は公職選挙法で認められている範囲内で行われる必要があり、公職の候補者が他の候補者の選挙運動を行う場合には、その態様によっては、公職選挙法上の数量制限などに違反する恐れがあると考えています」














