<佐賀工業vs松山聖陵>「シード校に匹敵する」と評された実力校が好ゲームを制す

 第1グラウンド、第3試合では、シード委員会が「シード校に匹敵する力を有している」と評価した佐賀工業(佐賀)が登場。四国王者の松山聖陵(愛媛)と対戦しました。1回戦の中でも注目の実力校同士の激突。期待に違わぬ好ゲームとなります。

 佐賀工業が持ち味のFWを前面に、モールを押し込んで攻撃のリズムをつくると、松山聖陵はFW・BKが一体となってテンポよくボールをつないでいくラニングラグビーで対抗。両チームが得点を取り合い、10対7と、佐賀工業がわずか3点リードで試合は中盤に突入します。

 どちらに試合の流れが傾くか、一進一退の攻防が続いた前半終了間際の29分、佐賀工業自慢のモール攻撃が炸裂します。松山聖陵陣内30m付近のラインアウトからモールを形成すると、ここから一気に押し込みます。ゴールラインまでかなり距離がある中、右に左にモールを動かしながら、ディフェンスの薄いところをついて前進すると、そのまま30m近くを押し切ってトライ。ゴールも決めて17対7とリードをひろげ、前半を折り返します。

 後半に入っても、佐賀工のモールの勢いは止まりません。後半5分に追加点となるトライをモールから奪うと、松山聖陵に1トライを返された後の18分には再びモールを押し込んでトライ。松山聖陵も24分、意地のトライをモールから奪い返しますが、反撃もここまで。中辻大凱主将が「1日の練習の中で必ずモール練習の時間をつくって鍛え上げてきた。今日はFWで行けば勝てるという自信があった」と語った佐賀工業。粘る松山聖陵を29対19で下して、2回戦進出を果たしました。

 「昨年度の大会は、ベスト4敗退。今年度の目標はベスト8だが、1戦1戦戦って成長して、昨年度を超える成績を狙いたい」と締めくくった中辻主将、苦楽を共にしてきた仲間とともに強力なモール攻撃を携えて、2回戦はシード校、東海大大阪仰星に挑みます。