実家を「モノの片づけと紙の片づけ」に分ける

――実践編に参りましょう。実家片づけは「モノの片づけと、紙の片づけ」に分けて考えましょう。モノの片づけのゴールは、「親が安全に暮らせる家」です。危険を考えて

1:床に置くものを減らしましょう。
2:転んでもけがをしにくいようにしましょう。

床に物を置くと滑って転ぶ、転んだとき何かに頭を打つ、あとはベッドがおすすめですか?

(石阪京子さん)そうです。布団の上げ下ろしはだんだんしんどくなります。ベッドだと、座って立ち上がることができますから、この機会にベッドにして、車いすが通れるスペースを作るのがおすすめです。ベッドにするとベッドの下を収納に使えます。本棚やタンス、周りにあると地震の際など危ないです。その点でもベッドがおすすめになります。

――ご実家となると、お子さんが育った部屋などは空いてることが多いですよね。

(石阪京子さん)元子供部屋をまず片付けて、「置いといて」と言われたものは全部そこに置きます。
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(石阪京子さん)紙は、保険関係とか、介護が必要になったときの紙とか、もし親に聞けなくなったときに、子供世代が把握していないと、お金にまつわる紙がどこにあるかわからなくなりますので紙の片づけはめちゃくちゃ重要です。

――紙はどのように仕分けするか。まず「金目の紙」は通帳、キャッシュカード、生命保険証書、株主優待の紙など。「使う目的のある紙」は、診察券、家電保証書、年賀状、アンケートなど。この2種類は残しますが、それ以外は捨てていいという考え方ですか。

(石阪京子さん)そうです。金目の紙と、使う目的のある紙だけを5秒で取り出せる仕組みをつくります。ただ、不動産関係の紙だけは別に保管しましょう。不動産関係は動かないので、別に分けておかないと他の紙に紛れます。重要な契約書などは、別に分けて押入れの奥に