「早期受診、早期治療が大事で基本的なポイント」

一方、インフルエンザの治療薬については、大人では5日間、内服する「タミフル」や1回の吸入で治療が終わる「イナビル」などが多く処方されています。
インフルエンザでは約4、5日間、発熱が続きますが、こうした抗インフルエンザウイルス薬を使用して治療することで、発熱期間が1日短くなるということです。
逆に、抗インフルエンザウイルス薬を使用しても、発熱が5日間以上、続く場合は、肺炎の併発を疑う必要があるということです。
ところで、抗インフルエンザウイルス薬を使用する場合のタイミングはあるのでしょうか?
舟入市民病院 内科 北原良洋主任部長
「これらの薬の効果を得るためには、発症後、48時間以内に使用を開始することが大切です。ですから、疑わしい症状がある人は早期に受診し、早期にインフルエンザと診断を受けることが大事です。例えば3日間、我慢して受診してインフルエンザと診断されても、この時点では抗ウイルス薬の効果はもう期待できません。早期受診、早期治療が大事で、基本的なポイントです」

また、マスクや手洗いなど基本的な感染対策に加え、今後も流行が続く可能性がある中で、早めのワクチン接種も重要だといいます。
舟入市民病院 内科 北原良洋主任部長
「新型コロナもそうですが、高齢者や心疾患、呼吸器疾患を持っている人と同居している人は、自分がかかると同居の人も感染してしまう恐れがあります。自分は軽症だけど、同居の人が重症になってしまう、ということになりかねません」
このほか感染対策として、症状がある人との接触や人混みなどは、できるだけ避けることも重要だということです。