シリアで取材を続ける中で出会ったのは、サイドナヤ刑務所の元収容者。「光がないため何を食べているか見えない」と過酷な実態を証言しました。
生存者が証言 シリア「死の収容所」で一体何が?
私たちの取材に応じたのは、「政治犯」としてサイドナヤ刑務所に収容されていたエリアス・アブドラさん。

元収容者 エリアス・アブドラさん
「サイドナヤの中を歩いていることが信じられない。それも自由に」
アブドラさんは2008年、シリアに入国しようとした際に、アサド政権に反対する人物との関連を一方的に疑われ、3年4か月の間、この刑務所に投獄されていました。
シリアで「死の収容所」とも呼ばれるサイドナヤ刑務所。刑務所の中で、一体何が行われていたのか。
元収容者 エリアス・アブドラさん
「ここが…」

足を止めたのは、自身が投獄されていた場所です。

元収容者 エリアス・アブドラさん
「何もないだろ。寝るときにはこれ(布)を使っていました。ここは寒かった。洋服がない人もいた」
この部屋で、わずかな食料を25人ほどで分け合っていました。

元収容者 エリアス・アブドラさん
「これ(容器)は食べるときに使っていた。看守はカートで食べ物を持ってくる。僕らがこれを渡すと、この中に食べ物を入れた」