ガソリン価格10円上昇→家計負担は年間約5000~6000円増
南波キャスター:
車を持たない人にも影響がありそうです。

みずほリサーチ&テクノロジーズの安川亮太氏は、燃料費の上昇により、物流費や食料費の値上がりにもつながると指摘します。
仮に、ガソリン価格が10円上がると、家計負担は年間で約5000~6000円増えることになります。
日比麻音子キャスター:
世界的に見ても値上がりは先が見通せません。どのように乗り越えていくべきなのでしょうか。

東京大学准教授 斎藤幸平さん:
これからもう石油が昔のように安くなることはないと認識しなければいけません。日本は、多くの石油を輸入することで、毎年膨大な赤字を生み出しています。
本来、こういう事態をきっかけに、再生エネルギーを増やしたり、電気自動車に変えたり、断熱性能を上げたりすることで輸入依存の体制を変えていく必要があるのではないでしょうか。
補助金というのは、場合によってはイノベーションを阻害したり、環境対策に逆行したりしているともいえるのかと思うので、もう少し丁寧に考えていく必要があると思います。
日比キャスター:
ガソリンの値上がりに対する補助のあり方も、見直さないといけないのかもしれません。
東京大学准教授 斎藤さん:
ガソリン価格を一律で下げると、お金持ちも優遇されてしまいます。生活に欠かせないものへの負担が上がっているのは事実なので、低所得者に向けた限定的な支援をするなどの対応が必要だと思います。
例えばドイツでは、公共交通機関が乗り放題になるようなチケットを販売するなどで、人々の生活を支援しています。