島根県教育委員会は12月13日、県内の高校に通う生徒が、いじめの重大事態にあたる行為を受けていたと発表しました。

いじめを受けていたのは、島根県内の高校生で、この生徒は上級生に無断で下校時の様子などを撮影され、その動画を拡散されるなどの行為を受けたことで、不眠症など医療機関で治療を要する状態と診断され、転校を余儀なくされたということです。

島根県教育委員会によりますと、生徒は2022年4月に県立高校に入学、その後、5月中旬、同じ学校の上級生に無断で下校時の様子を動画撮影され、その動画を、撮影した生徒の後輩に拡散されたといいます。

いじめを受けた生徒は2022年6月、校内で実施されたアンケートで「上級生から陰口を言われる、避けられる、悪口を言われる、冷たい視線で見られる、変な噂を広められている」といった内容を、無記名で回答しました。

学校は、いじめを受けていた生徒を特定し、7月下旬にその生徒と話し合い、その後、保護者とも面談を行い、担任と生徒指導部を中心にその生徒を見守ることとしました。

しかし、7月から11月にかけて、他校の複数生徒がいじめを受けていた生徒を撮影し、拡散する事態が発生。この動画については、警察も把握し、学校や被害生徒に連絡したといいます。

さらに11月下旬、同じ学校の生徒から「なんで学校に来るの。早く辞めろ」と言われたり、2023年1月には、他校の生徒が、被害生徒と仲の良い生徒に、関わらないよう働きかけたりしたということです。