南砺市の子どもの権利条例策定に取り組んできた委員会のメンバーが市長に素案となる提言書を提出しました。条例を巡っては、旧統一教会に近い男性が策定委員となっていることから南砺市は今後、第三者委員会を立ち上げ、条例案に教団側の思想が反映されていないかを検証します。

南砺市子どもの権利条例策定委員会 彼谷環委員長:
「素案作成作業の中で、特定の団体の教義や思想が入り込んでいないか、市民に不安を与えるような事案がありました。国際法である『子どもの権利条約』の理念にしっかり沿ったものであるかどうか、公正公平な立場から検証していただきたく第三者委員会の設置を求めます」

こう述べ田中市長に提言書を提出したのは、南砺市子どもの権利条例策定委員会の彼谷環委員長です。

子どもの権利条例は虐待やいじめといった子どもの権利侵害を防ぎ、心豊かに成長できるよう南砺市が制定を目指しています。

去年7月に設置された委員会のメンバーは9人ですがそのなかに旧統一教会と関係の深い男性がいたことが発覚。その男性が、ことし4月に県議や南砺市議を誘って旧統一教会の研修会に参加していたこともわかり、委員としての関与が問題視されていました。

田中 南砺市長:
「特定の宗教法人に近い方が、関係の方が入っておられたということで本当に市民の皆さんに心配をいただきました。皆さんにもそういった意味では大変申し訳ない思いでいっぱいでございますが、第三者委員会でしっかり議論をしていただいて、立派な条例ですのでしっかりと見てまいりたい」

条例案について南砺市は弁護士など有識者でつくる第三者委員会を立ち上げて10月中旬まで内容を検証し、12月の市議会に提出したい考えです。