およそ半世紀ぶりに北太平洋で商業捕鯨による捕獲が再開されたナガスクジラの生肉が山口県下関市の卸売市場で初めて競りにかけられました。

目利きの市場関係者が太鼓判を押す、ナガスクジラの生肉。

クジラの中でも「別格の味わい」とされています。

初競りに合わせて試食会が開かれました。

「赤身」と霜降り肉のようにサシが入った希少部位、「尾の身」の刺身が関係者にふるまわれました。

肉は、下関市を母港とする捕鯨母船「関鯨丸」によって捕獲されたナガスクジラです。

関鯨丸を保有する共同船舶によると、ナガスクジラは、今年、48年ぶりに日本近海・北太平洋での商業捕鯨が再開されました。

これまで冷凍のナガスクジラは市場に出たことがありますが生肉が出るのは今回が初めてです。

先週、北海道沖で捕獲された3頭から取れたおよそ250キロが競りにかけられ、

最も高いものには、1キロ20万円の値がつきました。

捕鯨会社 共同船舶 下関出張所 武田直樹所長
「最高値は適正な価格だと思っています。
国産の品質のナガスクジラをどうしても食べてみたいという声があったのも事実です。そこに応えられたというのはこの1年よかったのかなと思います」

「関鯨丸」は、ニタリクジラなど230頭を捕獲し、すでに今シーズンの漁を終えたということです。