銭湯に付き物の「番台」もちゃんと残してあります。

施設内には、ところどころに銭湯の面影が残されていて、どこか懐かしさを感じさせます。

中には、こんなものまで…

カモミールハウスばらの湯 和田由佳さん:
「銭湯でアイスが入っていたケースなんですけど、こちらにボール体操で使うボールを収納しています」

前身の銭湯「ばらの湯」は、昭和30年代から60年以上にわたって営業。

ただ、設備の老朽化のため2021年5月に惜しまれながら歴史に幕を下ろしました。

それから3年。

カモミールハウスばらの湯 和田由佳さん:
「1年前ぐらいから入浴に特化したデイサービスをやりたいっていう思いがあって、本当にタイミングよく(ばらの湯に)引き寄せられたかなっていう気がします」


市内で、古民家を活用したデイサービス3軒を運営していた会社が借り受けることになり、およそ2,000万円をかけてリノベーションしたうえで「銭湯デイサービス」として再スタートすることになったのです。

「ばらの湯」の3代目だった、高橋邦孔(たかはし・くにこ)さん。

高橋邦孔さん:
「最初ね本当にこの古い施設を?って思ったんですけど、あそこまでお風呂屋さんだったんだよっていう形でリノベーションしてくれたのがもうすごくうれしくて」


「ばらの湯」の名前とともに、捨てずに取ってあったのれんも引き継ぎました。

「おはようございます、大槻さん」

利用者を迎えるスタッフのTシャツには、大きな「ゆ」の文字。

壁の赤富士に合わせてクッションなどの色使いもカラフルで明るく、特注の無垢材のテーブルは洗練された雰囲気も演出します。