12月10日、ノーベル平和賞に選ばれた日本被団協の代表団がノルウェー・オスロで開かれた授賞式に出席しました。これを受けて山口県原爆被爆者支援センター・ゆだ苑では「若い人たちが自分のこととして受け止めてほしい」と話しました。

核兵器の廃絶を訴え続けてきた日本被団協。
授賞式では代表委員3人が登壇しメダルなどが授与された後、長崎で被爆した田中煕巳さんが自らの体験をもとに、核兵器の廃絶を世界に訴えました。
日本被団協・田中煕巳 代表委員
「核兵器は極めて非人道的な殺りく兵器であり、人類とは共存させてはならない、速やかに廃絶しなければならない」
山口県の被団協と協力して核兵器廃絶や平和を訴え、被爆者の支援をしている県原爆被爆者支援センター・ゆだ苑の八代理事長はテレビで式を見守りました。

山口県原爆被爆者支援センター・ゆだ苑 八代拓 理事長
「ゆだ苑も核兵器の廃絶に向けた取り組みをしておりますので、志を同じくする人々がノーベル平和賞をとれたというのは大変嬉しいことです」
ゆだ苑では、被爆者による講演などで戦争の悲惨さを伝え続けていますが、語り部の高齢化などで、若い世代への継承が課題となっています。

山口県原爆被爆者支援センター・ゆだ苑 八代拓 理事長
「若い方からすると戦争ですとか、あるいは原爆というもの、それそのものが歴史のことになってしまっているんです。核兵器が使われたときに犠牲になるのは、なにも高齢者だけではなくて、若い人も犠牲になってしまうんですね。ですから核だけは使ってはいけない、こういうメッセージは若い人たちが自分のこととして受け止めてほしいなと思っております」
ノーベル平和賞の受賞で注目も高まっている今、改めて自分たちのやるべきこと、できることをと、決意を新たにしていました。