今年のノーベル平和賞に選ばれた日本被団協、日本原水爆被害者団体協議会の代表理事で仙台在住の被爆者・木村緋紗子さんが10日、ノルウェーで開かれる授賞式に臨みます。木村さんは出発前、tbcの取材に「亡くなった被爆者に受賞を報告したい」と語りました。

日本被団協の代表理事を務める木村緋紗子さん(87)。

12月、仙台市内で知人らが主催したノーベル平和賞授賞式の壮行会に出席しました。

日本被団協代表理事 木村緋紗子さん:
「核兵器廃絶、それと戦争はダメだということを、絶対にノルウェーに行って発信しながら、世界の人に知ってもらいたい」

木村さんは8歳のときに広島で被爆。父や祖父ら8人の家族、親戚を亡くしました。現在は仙台に住み、原爆の悲惨さを伝える活動をしています。

歌う木村さん:
「原爆を許すまじ」

出発前、授賞式に向け準備を進めていた木村さん。「これまで活動を続けてきた人たちに報告をしたい」と決意を語りました。

日本被団協代表理事 木村緋紗子さん:
「それ(ノーベル平和賞受賞)を見届けて、あの世に行った人たちに報告しなくちゃいけない。その義務があるじゃないですか。それをやります、私は。魂を、私の親しくしてきた被爆者、父の魂を持って私は臨みます」

木村さんは日本被団協の代表団の一員として8日、日本を出発。授賞式が開かれるノルウェーの首都・オスロに到着しました。

到着した木村緋紗子さん:
「先人たちが一生懸命やったことを私たちは見習ってやってきたので、みんな連れてきました」

ノーベル平和賞の授賞式は日本時間の10日夜、開かれます。