福島第一原発事故での避難先から戻り、福島県浪江町で今年、制作を再開した大堀相馬焼の窯元が、帰還後初めての企画展を開いています。

企画展を開いたのは、原発事故で避難した浪江町の大堀相馬焼の20数軒の窯元のうち唯一、今年13年ぶりに帰還した「陶吉郎窯」です。企画展では、伝統技法に現代アートを組み合わせたおよそ400点の作品が並べられ、訪れた人たちが見入っていました。

震災への鎮魂の願いを込めた新作のキャンドルスタンドは、伝統の中にも新しい息吹を感じる作品です。

大堀相馬焼 陶吉郎窯・近藤学さん「大堀地区全体や大堀相馬焼の未来を照らす明かりという思いで今回企画展を開催した」

また、工房では、浪江町に帰還した酒蔵の日本酒と「請戸もの」のヒラメを陶吉郎窯の器でいただく試飲・試食のコーナーも開かれ、訪れた人がその味わいを堪能していました。

この「大堀帰還展 希望の灯火」は、12月11日まで開かれています。