山形大学の農学部の教員が樹氷のもとになる木・アオモリトドマツの枯れた木を
無許可で伐採していたことがわかり、山形大学がきょう陳謝しました。

蔵王の樹氷のもとになる木アオモリトドマツは、ガの幼虫などの食害に遭い、山頂付近では、15万本のうちおよそ2万3000本が枯れる被害が出ています。

山形大学によりますと今年10月、農学部の教員が枯れた木56本を無許可で伐採したということです。

本来、伐採を行う場合は事前に国と県の双方から許可を得る必要があります。

そのため、教員が国に申請書を出したところ、国は伐採予定の木の本数が多いこと、その場所が景観に影響があるなどとして、許可を出さなかったということです。

その後、教員は県に対し、国に申請書を提出したことを記載した書面を提出し、県からのみ、許可を得て伐採していました。

教員の指示を受け学生と技術官合わせて4人が伐採しているのを、国の職員が発見し、その後の確認で国の許可を得ていないことがわかりました。

大学の聞き取りに対し教員は「国に対し再度書類を提出する必要があるとは思っていなかった」などと説明しているということです。

学長「特別保護地域での採取は非常に少ない。これまでは事前チェックはしていなかった。こういう事例の発生を防止するためには、まずは注意喚起をするところと、申請計画段階にあたってそういうものが必要であれば、大学として事前にチェックするようなシステムも必要だと思っている」

大学では、国や県と連携を取りながら今後の対応を検討したいとするとともに、教員への処分について検討していくとしています。

アオモリトドマツの研究については景観を守るために必要だとして続けていきたいとしています。