“先行入場”や“キャッシュバック”の特典も

企業の銀行サービスに詳しいエコノミストの崔 真淑さんによると、面白い銀行サービスは他にも!
例えば、プロ野球球団『北海道日本ハムファイターズ』の「F NEOBANK」。
口座を開設すると、“球場への先行入場”や、順位に応じて“キャッシュバック”など、ファンには嬉しい特典があるとのこと。(※キャッシュバックは一定の条件を満たす必要があります)

エコノミスト崔さん:
「本業にプラスアルファとして消費者に訴えかけているので、非常に面白い展開が起きている。1つの専門職があるからこそ、金融事業をしても花が開く」
「企業の銀行」実は既存銀行の“支店”
他にも航空会社や百貨店など様々な企業が行っている銀行サービスですが、どんな企業でも銀行を作れるのでしょうか?
崔さんによると、事業会社が1から銀行業務の免許を取得しようとすると、時間もお金も人もかかるので非現実的。そこで各社が利用しているのが…
エコノミスト崔さん:
「あくまでも“既存の銀行の支店になる”という形。これで既存の銀行の仕組みを活用させてもらう」

企業が新しく銀行を作っているのではなく、既存の銀行の一支店にすることで、預金や融資など銀行と変わらないサービスを提供しているのです。
これは、様々な銀行に関する規制緩和の一環で、
JR東日本グループの「JRE BANK」は楽天銀行の支店。(※ビューカードが楽天銀行を所属銀行とする銀行代理業者)
北海道日本ハムファイターズの「F NEO BANK」は、住信SBIネット銀行の支店です。(※NEOBANKサービシーズが住信SBIネット銀行を所属銀行とする銀行代理業者)
企業が“銀行”その狙いは?
様々な企業が銀行サービスに乗り出すのには理由があります。
エコノミスト崔さん:
「決済や購入など“消費者のデータ”が集まるので、次のマーケティングに活かせる」

企業は、有益な情報を得ることで今後の販売戦略に活かすことができ、
一方、消費者は自分のライフスタイルに合わせて、よりお得なサービスを受けることができるというワケ。
どちらもWin-Winなサービスで、今後も銀行サービスを提供する企業は増えていくとのことです。
(THE TIME,2024年12月3日放送より)