長野市の中心市街地に、寿司が食べられる居酒屋が相次いでオープンしました。
この「寿司居酒屋」は、これまであった店からわずか160メートルの距離にできた、まったく同じ系列の店なんです。
その狙いとは?


11月29日の午前中、1軒の飲食店がオープンの準備を進めていました。

場所はJR長野駅にほど近い長野市の中央通り。

看板には「や台(たい)ずし」と書かれています。

次々と運び込まれるのは、酒や新鮮な魚介類。

午後3時の開店を控え、厨房では忙しく仕込みの作業が進められていました。


実はこのお店、名古屋発祥で急成長を遂げるいま注目の企業が手がけています。

ヨシックスHD・伊達富夫常務:
「『や台ずし』っていうのが、寿司居酒屋ということで、高級な寿司屋でもなく、回転寿司でもなく、普通の居酒屋でもなく、いままでありそうでなかったゾーンの楽しみ方をしてもらえるお店として、全国に広めていかせていただいている」

コンセプトは格式張らずに屋台のような雰囲気を出すことで、誰でも気軽に入れる飲食店。


全国370店舗を展開するグループの売上高は、今年3月期で211億円。

ここ15年で7倍近くも伸びる急成長を遂げています。

1980年に飲食業の工事に特化した建築会社からスタートしたため、内装も自前で行い、改良を積み重ねてきました。

伊達常務:
「これも全て創業者の会長が1センチ単位で、こうもっと上げる、下げるっていうのを繰り返して、座った時に、居心地よく、こういう簡素な作りなんですけど、長く、長い間座ってても、飲食時でもあんまり疲れないというか居心地がいいように設計は実はしています」

気軽さの一方で、入り口近くのカウンターに立つのは修行を積んだ職人です。

入社13年・坂口恒(さかぐち・ひさし)さん:
「今はもう少なくなってますけど、昔からのお寿司屋さんで、ちょっと修行はさせてもらいました。お客さんの反応もメニューも豊富なので喜ばれます」

チェーン展開しながらも、仕込みは店ごとに行い、仕入れた魚は店内で下ろします。