12月2日から、現行の健康保険証は新たに発行されなくなり、マイナンバーカードに登録した「マイナ保険証」が新たな仕組みの基本となります。昨年4月以降、医療機関へのシステム導入が義務化されており、県内の導入率は93.9%に達しました。しかし、利用率はわずか17.01%(先月時点)にとどまっています。現場を取材すると、メリットを感じているとする声と共に、利用者・医療機関の双方から「マイナ保険証」に対する不安や懸念の声が聞かれました。

長崎市の「長崎みなとメディカルセンター」です。去年4月から「マイナ保険証」の受付機械を3台導入しています。病院側は利用者は増加しているとしています。

長崎みなとメディカルセンター事務部 中野隆二医事課長:
「1日の患者数約500人に対し(マイナ保険証利用者が)約100人」
「これまでは『保険証を提示してください』という案内をしていたんですが、現在は『マイナ保険証をご提示ください』と『マイナ保険証ありき』で案内をしています。それがだいぶ功を奏して増えてきた状況です」

マイナ保険証のメリットは?

「マイナ保険証」に切り替えると、過去に処方された薬や特定検診の情報を、医師がすぐに確認できるなどのメリットがあります。しかし実際に病院を受診した人たちに話を聞いてみると、不安や不満を訴える声も多く聞かれました。

記者「マイナ保険証使っていますか?」
20代女性:
「使っています。マイナポータル、アプリでも受診履歴が見れたり受診料金とかも見れるので自分でも確認できるので」

70代女性:
「きょう、いま切り替えました。機械での操作は簡単。ない方が良い。保険証のほうがいい」