朝市には新鮮な野菜、魚、果物 調理の仕方が日本人向けで食事に困らない

ルアンパバーンがスタッフ受けの良い理由、3番目は食事です。街の中心部には朝市がたつのですが、メコン川で捕れた魚、豊富な野菜や果実が並び、食材の豊かさが実感出来ます。また調理の仕方が日本人向け。隣国タイ料理も美味しいですが、さらに軽くしたような感じで脂っこくなく、それでいて香草やナンプラーを使っているので味にメリハリがあります。

ロケ現場での食事はきわめて大事で、特に「世界遺産」のような長期間の撮影だと、辛かったり油を大量につかったパンチの効いた料理が続くとスタッフはげんなりしてしまいます。この点、ルアンパバーンの食事は胃が疲れず、さらにかつてフランス統治下にあった影響から西洋料理の要素を取り入れたレストランもあるので、撮影スタッフの食事に困らないのです。

以上、ルアンパバーンが「世界遺産」のスタッフ受けの良い理由を記してきましたが、これらは観光に際しても大きなメリットになります。たとえば街のコンパクトさ。半島状の市街を貫くように大通りが走っているのですが、この通りに沿って歩いてほぼ全ての名所旧跡を見て回ることが出来ます。街の雰囲気の良さ、食事の美味しさも含めて、観光にもお勧めできる街がルアンパバーンです。

執筆者:TBSテレビ「世界遺産」プロデューサー 堤 慶太