在職老齢年金“50万円の壁” 見直しの方向で一致

井上貴博キャスター:
若い世代ほど、年金は当てにならないものとも言われています。25日、3つの議論が行われました。
1つ目は、「基礎年金」について、給付水準を将来、約3割引き上げることです。

2つ目は、「在職老齢年金」です。ここには“50万円の壁”があります。基本的な考え方として、65歳以上の人を対象に賃金と年金で、月50万円を超えた分を半分減額するというものです。
例えば、賃金が40万円で、厚生年金が20万円の場合は、月に60万円ということになります。50万円までは満額を受け取れますが、超えた分は(厚生年金のうち)半分の5万円を減額します。受け取れるのは、60万円から55万円になります。

そのことにより、働き控えになることもありました。この減額対象の高齢者は約50万人で、見直しの方向で一致したということです。

3つ目は、「標準報酬月額の上限」についてです。これは、保険料の計算に必要な基礎金額ですが、現在の上限は65万円で、32の等級に分けられています。
年金の財源を安定させるということで、見直しの方向で一致したそうです。厚労省は、金額については今後も議論するとしています。