▼神奈川大会 「桐蔭学園」VS「東海大相模」

 同じく17日行われた全国注目の神奈川大会決勝、奈良大会決勝のライバル対決は、予想どおりの熱戦となりました。

 神奈川大会決勝は、前回大会に続く2大会連続の全国制覇を狙う桐蔭学園と今年の春の選抜大会ではベスト8に進出した東海大相模の対戦。予想どおり序盤からハイレベルな攻防となります。先制したのは、桐蔭学園。前半4分、FL申驥世選手がゲインラインを突破して一気に東海大相模陣内深くまで攻め込むと、フォローしたSH後藤快斗選手が中央にトライ。ゴールも決めて7点をリードします。

 一方の東海大相模もあせらず反撃。16分には、この日2つ目のPGを決めて7対6と1点差に迫ります。しかし、さすがは試合巧者の桐蔭学園。この後すぐ突き放します。20分にPGで再び点差を4点とすると、27分には巧みなコントロールでモールを10m以上押し込んで左隅にトライ。ゴールも決めて17対6とリードをひろげて前半を折り返しました。

 後半に入っても、序盤は桐蔭学園のペース。6分には流れるようなパスワークから連続攻撃を仕掛けると、最後はLO西野誠一朗選手がタックルを引きずりながら左中間にトライ。24対6として勝負は決したかと思われました。しかし、ここから東海大相模が猛反撃。FW5人の選手を入れ替えて勝負に出ます。15分にFB五島悠翔選手、22分にはWTB福岡遼選手のトライで24対18とし、交代したFW陣から安定したボールを供給されたBK陣が抜群の展開力をみせて、ワンチャンスで逆転可能な6点差まで詰め寄ります。

 残り時間5分余り。ここからは、両チームの意地と意地が激突します。息詰まる攻防の中で、王者のプライドと引き出しの多さをみせたのが桐蔭学園でした。終盤までは互角だったスクラムを押し込んでプレッシャーをかけると、一人一人が決して倒れない強さを見せ、連続攻撃の中で東海大相模の反則を誘発します。そして29分、SO丹羽雄丸選手が約35mのPGを見事に成功。27対18と点差を9点にひろげて、大熱戦に決着をつけました。このあとロスタイムにもトライを加えた桐蔭学園が34対18で難敵を下して、連覇を狙う花園への出場権獲得です。