中国で相次ぐ無差別殺傷 背景には “社会への閉塞感”

中国で相次ぐ、無差別に人が狙われる事件。

11日には南部・広東省で男(62)が車を暴走させ、35人が死亡。

広東省では9月、日本人学校の男子児童(10)が登校中に刃物で刺され、死亡する事件も起きています。

さらに、東部・江蘇省では16日、男(21)による切りつけ事件で、8人が死亡しました。

香港メディアが報じた男の遺書には…

切りつけ事件を起こした男(21)が書いたとみられる遺書
「毎日16時間働いているのに、給与が支払われていない。私の死で労働法の改善を進める」

こうした事件について、中国の市民は…

北京市民
「全体的に経済が不況なので、ストレスやトラブルで起こる事件が多いのだと思います」

上海支局長の寺島記者は、
一部の市民が抱える“社会への閉塞感”が背景にあると指摘します。

JNN上海支局 寺島宗樹支局長
「容疑者はそれぞれ経済的に、何らかの問題を抱えているように見受けられます。
中国政府は、その経済の問題を招いたのは、政府や党に原因があるというような論調になることを恐れているように思います。
事件の連鎖を防ぎたい、一方で、政府や党に矛先が向かないよう、今後ますます情報統制が強まっていくのではということを懸念しています。」