存続か廃線か、今後のあり方が検討されている第3セクターの錦川清流線について、岩国市が行った沿線住民へのアンケート調査で「現状での存続が望ましい」と答えた人は、全体の半数程度だったことがわかりました。
錦川清流線は、沿線の人口減少で利用者が減り、毎年1億円前後の赤字を岩国市が補填しています。そのため市は、昨年度から2年間かけて今後のあり方を検討しています。
今年5月には、沿線住民4500人を対象にアンケート調査を行い、2086人から回答を得ました。清流線の今後について尋ねたところ「現状での存続が望ましい」と答えたのは50.8%、49.2%は「今後の方向性の検討はやむをえない」と回答しました。
また駅から2キロ以上離れた場所に住む人の8割以上が清流線を「ほとんど利用しない」「1度も利用したことがない」と答えました。
今後のあり方について市は「現状維持」「上下分離方式による存続」「一部廃線にして廃線部分をバスに転換」「全線廃線してバスに転換」の4つの案で収支のシミュレーションを行う方針です。一部を廃線とする案では、利用率を考慮して、岩国駅から北河内駅までを鉄道、北河内駅から錦町駅までをバスに転換するとしています。
来年1月に、シミュレーションの結果を反映した検討報告書の素案を示すことにしています。