メリットも問題多発
マイナ保険証のメリットには、『過去の処方箋などの情報を医療機関と共有できる』『手続きなしで高額療養費の限度額を超える支払いが免除される』『確定申告時に医療費控除が簡単』などが挙げられています。
全国保険協会 西川隆久参与:
「より質の高い医療を受けられるようになります。また、様々な手続きが簡素な形で進められます」
一本化が進められる中、過去のマイナポイント事業などで保険証の紐づけを行った人が多く、マイナンバーカードを発行した人のうち約8割は登録が済んでいます。
しかし、2021年から運用が始まったマイナ保険証の利用率は、13%程度にとどまっています。

一方で、医療現場からはトラブルも報告されています。大分県保険医協会が実施したアンケート調査では、171の医療機関でカードリーダーの接続不良や名前の読み取り不具合などの問題が確認されました。
こうした状況から協会は「利用が広がらない要因になっている」と指摘します。
県保険医協会 垣迫真一副会長:
「読み取りができなかった人や他人の情報に誤って紐づけられていたケースがありました。マイナンバーカードを使えない人もいるので、現在の健康保険証も継続して使えるようにしてもらいたいというのが保険医協会の要求です」