かつては、中山間地域の重要な産業の一つだった「木炭生産」。

新潟県の『魚沼木炭』の生産者も、およそ20年前には20人以上いましたが、今ではその生産者は中川宏さん(中川製炭代表)を入れて5人だけ。
需要も低迷し、生産者の高齢化なども重なって衰退していることは否めません。

販路拡大を模索しつつ、より地域ぐるみで『魚沼木炭』ブランドを盛り上げようと考えている中川さんは炭焼き作業の合間に、魚沼市内の障害者就労支援施設・ひろかみ工芸を訪ねました。

木炭による地域貢献の一つとして中川さんは、障害者施設に木炭の袋詰めや袋折りなどの仕事を発注しています。
施設では、炭を入れる袋を手作業で丁寧に折っていました。
目指すのは、林業と福祉が連携する『林福連携』です。

「これをやってもらうだけで、あの作業時間が2時間くらい短縮できたりとか…」
「当然、やっていただける手間賃というのもお支払いできます」
「これは林業と福祉だから、僕は『林福連携』と呼ばせていただきたい」

【ひろかみ工芸 大矢明弘 職業指導員】
「この仕事は、工賃向上に直接大きくまだ影響しているような状態ではないんですけれども、こういった地域の特産の作業を通じて、障害者の方の作業の理解や地域交流のきっかけに…」