ガザ市民「彼は我々にとって敵」トランプ氏へ募る不信感

一方、「早期終結」を懸念するのは、ウクライナのゼレンスキー大統領です。

ゼレンスキー大統領(7日)
「私はトランプ氏が迅速な解決を望んでいると信じている。しかし、私は早期終結には損失が伴うと確信している」

アメリカ外交の専門家は、トランプ氏がウクライナ支援のストップを見据えていることが背景にあると指摘します。

上智大学 前嶋和弘 教授
「アメリカからの武器支援がないと(ウクライナは)戦争を継続することができない。今ここで停戦となると『(ロシアが支配している)東部と南部を諦めろ』という停戦。ロシア側は意図した通りですけど、ウクライナ側にとってみればとんでもない話。要するに風穴は開いた。ただ、この風穴の向こう側がいい世界かどうかは何とも言えませんよね」

さらにイスラエル軍による攻撃が続く中東・パレスチナ自治区のガザ。

ガザ市民
「彼(トランプ氏)は我々にとって敵だ」

現地の人達はトランプ氏に不信感を募らせます。

トランプ大統領(2017年当時)
「アメリカはエルサレムをイスラエルの首都と正式に認める

トランプ氏は前回の任期中に、パレスチナが帰属を争うエルサレムについて「イスラエルの首都」と認定するなど、イスラエル寄りの政策を取っていたからです。

前嶋和弘 教授
「(トランプ氏は)イスラエルはアメリカの51番目の州みたいに思っているところがあります。ここはもう最終的に自分を支持する世論がどこにいくのか。イスラエル支援はおそらく今の状況を見ると、まだ当面続きます

強大な力を持つアメリカ。世界の戦争の行方をも左右する今後のトランプ氏の動向に注目が集まります。