■違法成分「THC」が混入の可能性も
しかし、問題もあります。一部のCBD製品には、幻覚を引き起こすTHCという違法成分が含まれている可能性があるからです。現在の大麻取締法では、大麻草の中でも違法成分=THCを多く含む葉や根などの部位を規制しています。一方、種子や成熟した茎から抽出されるCBD製品は、THCが混入していない限り合法とされています。しかし、思わぬ問題も起きています。
■「なかなか見抜けないのが現状」製品回収に追い込まれるケースも

創業93年の近江屋呉服店では2014年からCBDオイルやサプリなどの輸入・販売を始めました。ところが…
㈱近江屋呉服店・㈱こころ 北条浩司代表
「電話かかってきて、社長今こういうことがあったよということで私が聞いて初めてびっくりした」
2020年、この会社が輸入した製品に違法成分THCが混入していたことが厚生労働省の検査でわかったのです。会社は製品の回収に追い込まれました。

㈱近江屋呉服店・㈱こころ 北条浩司代表
「当然税関で検査があるわけです。税関で通っていても(THCの混入が)微量の場合は、なかなか見抜けないのが現状」

大麻草からCBDだけを抽出し、違法成分であるTHC を取り除くには高度な技術が必要な為、製造の過程で微量のTHCが混入してしまうケースは少なくないといいます。厚生労働省や税関が抜き打ち調査をしているものの、全ての製品がチェックされるわけではありません。社長は健全な市場育成のためにも、 検査体制の強化を望んでいます。
㈱近江屋呉服店・㈱こころ 北条浩司代表
「今うちはアメリカで(検査を)やっていて、アメリカまで送っている。それが日本でできればもう本当検査費用は助かると思います」